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【1950年代の加悦鉄道を再現】加悦鉄道再現列車に乗車 2020/3/29 加悦②

※本文中の情報は取材日のものです。できるだけ最新の情報に更新するよう努めてまいりますが、お出かけの際には各自で最新情報をお調べいただきますようお願い申し上げます。

3月末で閉園した加悦SL広場。前回は加悦SL広場や加悦鉄道について紹介しました。

miyakoji-cityliner.hatenablog.com

今回は閉園前最後の週末に行われた、さようなら「加悦SL広場」再現列車運転会の様子を紹介します。

 

目次

 

ボランティアの方々によって運転される加悦鉄道再現列車

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加悦鉄道再現列車

春休み期間中なのでもっと空いている平日に来るという選択肢もあったのですが、今回はこの加悦鉄道再現列車が運行されている日に訪問することになりました。

この加悦鉄道再現列車はNPO法人加悦鉄道保存会の皆様によって主催されているイベントで加悦鉄道で活躍した車輌による、再現列車に乗車できました。片道約100mの距離を、1回1往復します。

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加悦鉄道再現列車の乗車券

加悦鉄道再現列車の乗車券は加悦SL広場の入場券と同じように硬券を模したものになっています。運賃は100円です。京都鉄道博物館のスチーム号の料金は300円。そう思うとこの価格設定はかなり破格です。

加悦鉄道再現列車で使用された車両紹介

片ボギーの加悦鉄道オリジナル・キハ101

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キハ101ディーゼルカー

今回使用された車両はキハ101。1936年に加悦鉄道10周年を記念して日本車輌製造で造られた気動車です。ガソリンカーとして竣工しましたが、1968年にディーゼルエンジンに換装しました。全長は12m足らずですが、車輌の前後は荷物置き場となる「バケット」となっています。この車輌の最大の特徴は、片方がボギー台車、もう片方が1軸という「片ボギー」という珍しい車軸配置で、現在残っているのは日本ではこの1両のみです。

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車内の様子

車内は比較的単純な作りで横に長いロングシートです。暖房装置は無いので椅子の下には何もありません。座り心地は背面が固く、座面は柔らかいので長時間座っても疲れなさそうです。

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運転台

機械式(車でいうMT車)なので中央の3本のうちの一番左のものがスロットル(アクセル)レバーで、シフト(変速)レバーは右側床に、クラッチペダルも右側です。運転台を替わる際にはシフトレバーも付け替えるため、脱着式になっています。

ブレーキは2つあり、左の大きなハンドルが留置時に使う手ブレーキ、右側が運転の際に使用する空気ブレーキになっています。

必要最低限のものしかないので簡素な作りになっていますね。

蒸気機関車のような足回り・DB201

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DB201ディーゼル機関車

DB201は、1953年に森製作所で造られた、動軸2軸のロッド式ディーゼル機関車です。森製作所は蒸気機関車の足回りを再利用して、ディーゼル機関車に改造する工事を得意としていましたが、加悦鉄道DB201は、足回りも含めて新しく造られました。日本のディーゼル機関車では最初期の車輌で、エンジンはバス・トラック用のものを使用し、変速機はキハ101と同じく機械式です。

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ロッド式ディーゼルカーであるポイント

蒸気機関車のように往復運動を動輪に伝えて走らせる仕組みなのでこのような蒸気機関車でいうところのピストンの役割をするところがあります(間違っていたらすみません)。これがDB201の魅力の一つで走行音がディーゼル音のほかにもう一つの音の発生源になっています(と思われます)。

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午後の加悦鉄道再現列車


午後の加悦鉄道再現列車は先ほど紹介したキハ101を客車代用としてDB201がけん引を行いました。

加悦鉄道保存会によって徹底的に加悦鉄道を再現

この加悦鉄道再現列車の面白いところは自分が加悦鉄道に乗ったような気分になれるところ。改札業務や駅員の安全確認、列車長(車掌)の保安要員としての役割といったように加悦鉄道保存会の方々が加悦鉄道を実際に運行されているように保存運転をされているという点です。単純に車両と整備技術の保全だけでなく加悦鉄道そのものを後世に残そうとされているというわけです。加悦SL広場閉園後もぜひこの取り組みは続けていただきたいですね。

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運行の際には通行票が手渡される

発車前には駅長から機関士(または運転士)に通行票が手渡されます。実際にタブレットの収受で運行(これは再現ですが)で運転されている様子は初めて見ました。

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車掌さんの安全確認の様子

発車の際には車掌さんが乗降場の安全を確認してから発車します。

保存運転で運行の様子まで再現して行うのは全国的に珍しいと思います。

再現列車以外のイベント

再現列車以外にもイベントが行われていました。

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修繕庫の前で昔のポスターやパンフレットが無料で配布されていた

修繕庫の前で昔のポスターやパンフレットが無料で配布されていました。

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運賃箱

パンフレットやポスターは募金をすることによってもらうことが出来ました。募金箱は運賃箱を転用したものが利用されていました。ファン的に萌えるポイントですね(笑)

このほか、加悦鉄道保存会によってグッズ販売も行われていました。

加悦鉄道保存会の今後

加悦鉄道保存会は加悦SL広場閉園後、加悦鉄道資料館(加悦駅跡・与謝野町加悦庁舎西側)を中心に活動をされるそうです。

保存車両は今後どのようになるのかはまだ決まっていないようで…加悦鉄道再現列車は後世のためにも続けていきたいですね。

最後にNPO法人加悦鉄道保存会のホームページのリンクを貼っておきます。

kayatetsu.web.fc2.com

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