鉄道ファンが行くお出かけ雑記

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【黒い巨塔】松本城を散策する 2019/5/6 長野

※本文中の情報は取材日のものです。できるだけ最新の情報に更新するよう努めてまいりますが、お出かけの際には各自で最新情報をお調べいただきますようお願い申し上げます。

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特急「あずさ」

新宿から特急「あずさ」で3時間、名古屋から特急「しなの」で2時間。長野県の中央部に位置する松本に到着します。

松本市日本アルプスに囲まれ、上高地方面から流れ出す梓川が市の西部を流れ奈良井川が市を二分するようい流れています。気候は典型的な内陸性気候で比較的湿度が低いものの気温の変化が激しいところでもあります。

 

そんな松本ですが、今では国宝に指定されている松本城の城下町として発展し、幸い戦火を逃れたことから貴重な歴史的文化財の数々が現存しています。

 

国宝に指定されている「松本城」を散策する

松本駅から歩くこと20分。松本城に到着します。

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松本城

あまり一般的な角度からの写真ではないですが、お気に入りの一枚。

木の緑と松本城の力強さが引き立てあい、男らしい勇ましさを感じさせてくれるような気がするのですが、いかがでしょうか(笑)

 

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太鼓門

こちらの太鼓門を通り松本城に入ります。

太鼓門の北側門台上には太鼓楼がありました。鐘と太鼓が備えられ、時を知らせる等、家臣に情報を伝える役割を果たしていました。この楼があったので門を太鼓門と呼ぶそうです。江戸時代には倉庫として活用されていましたが、明治になってから解体、平成11年に復元工事が行われました。

 

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さて、この松本城は戦国時代の永正年間(1504-1520年)に、信濃守護家小笠原氏(府中小笠原氏)が林城を築城し、その支城の一つとして深志城が築城されたのが始まりといわれています。その後、甲斐の武田氏の支配下に置かれたものの織田信長豊臣秀吉といった戦国時代を生き抜いた武将たちからの実質的な支配下に置かれることになります。

江戸時代には松平家や水野家といった幕府内でも有力な譜代大名が城主を務めることになります。

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天守閣を眺める

松本城は典型的な平城ですが、現存12天守の中では唯一の存在だとか。

真ん中にある一番大きな天守が5重6階の大天守、大天守北面(写真右側)が乾小天守、東面(写真左手前)に辰巳附櫓・月見櫓を複合した構造になっています。

戦国時代建造の城ということもあり、天守閣はどちらかと言えば「守り」に特化した構造になってるのが特徴です。どちらかと言えば、質実剛健。「見た目よりも中身」を優先したような雰囲気です。

戦いを想定した備えとして、大天守、渡櫓、乾小天守の三棟には、鉄砲狭間(さま)・矢狭間という弓や鉄砲を放つための小さな窓を115か所設置し、一階壁面の一部を外に張り出してその床面を開け蓋をつけた、鉄砲を撃つための石落を11か所あります。天守の壁は一・二階で約29センチメートルと厚く、また内堀幅を火縄銃の高い命中精度が維持できるぎりぎりの約60メートルとして、鉄砲戦の備えを持っています。

 

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月見櫓

しかし、月見櫓(赤い手すりがついているところ)だけは大きく雰囲気が違うことがお分かりでしょうか?煌びやかな印象を受けますね。これは、第3代将軍、奥川家光が長野の善光寺に参拝する途中で、松本に立ち寄るという内意を受けたため、当時の藩主、松平直政が建てました。赤い欄干を配して、風雅な雰囲気を持っています。家光の善光寺参拝は中止になりましたが、天守に付属する月見櫓としては唯一の遺構となりました。 平和に繁栄した江戸時代に作られたことだけあって「守る」必要がないのでこのようになっているというわけです。世の中が荒れに荒れた戦国時代にこのようなバルコニーのような空間を作ったとしたら簡単に外から襲撃されてしまいます。戦国時代と江戸時代という時代の変化が感じられるところで私のお気に入りの空間です。是非ともイベントか何かで月見櫓から月を見てみたいものです。

 

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花と松本城

天守の前は芝生や植木で整備された空間が広がっています。

ここは元々本丸御殿がありました。しかしながら1727年に焼失したことから本丸での執務を二の丸御殿に移して続けられました。写真では分からないですが、本丸御殿の形が分かるようにブロックで示されています。

日本の城の天守はどちらかと言えばサブ的な存在で、メインとなるのは天守のそばに広がる平屋の本丸というわけでした。主に天守は武器庫などとして使用されることが多かったようですね。

 

天守の中に入って見学をすることができます。

天守の中では様々な防具や武器の展示があったように記憶しておりますが一切撮影しておらず…一年前の自分に苦情です(苦笑)

 

天守の頂上からはあたりの風景を眺望することができます。松本城は先に述べた通り平城ですので、あまり高い印象は受けません。しかし、城を中心に市街地が広がっているので360°全方角の町並みを眺めることができます。

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東側の風景

ご覧にいただいてるのは東側の風景です。手前が先ほど紹介しました本丸御殿跡、その奥の木が生えておらず芝生の広場になっているところが二の丸御殿跡です。二の丸御殿は本丸御殿焼失後、主に執務を執る場所として使用され明治維新以降は筑摩県庁として活用されたものの、1876年の不審火により焼失しました。跡地には1878年に松本地方裁判所が建ったものの1978年に北側に移転、旧庁舎は島立地区に移転されました。

 

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南側の風景

松本城を中心に本丸、二の丸一帯を松本城公園として市民の憩いの場としても使われています。天守閣南側には内堀を挟んで外側が無料エリアとなっており、自由に立ち入れる区画になっています(堀の内側は有料エリア)。この松本城公園には松本市立博物館があります。この博物館では松本市の成り立ちや発展、松本で発見された遺跡などが詳しく紹介されています。松本の歴史について詳しく知りたい方はぜひお立ち寄りください。

松本城公園の外側一帯を三の丸と言い、江戸時代には松本城の一部でした。痕跡を頼りに復元工事が一部進められているそうですよ。

 

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西側の風景

この辺りも松本城公園の一角です。松本城公園では四季を通じて各種イベントが開催されています。

内堀には白鳥や鯉など様々な生物が生息しています。松本城見学後はお堀の周りを散策されるのが良いかも知れません。

…って下ばっかり見ていてもいけませんよ。しっかり遠くの風景も見ないといけません。日本アルプスの山々が遠くに見えます。雪が頂上に積もっているのがそれです。

 

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北側の風景

下に見える大きな屋根は乾小天守です。高さの違いがよく分かります。北側を見ると山が他の方角に比べて近いような気がします。松本は盆地地形。ちなみに私の住む京都府南部も盆地地形なのでなんとなく親近感が(笑)チーム盆地です。

 

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日本アルプス松本城

先ほど天守から日本アルプスの山々がよく見えましたので、城を出てから日本アルプスと松本を絡めて撮影。天気が良かったのが幸いでした。松本市立博物館に入る階段の上から撮影するのがおすすめですかね。かつての松本城の城主たちも日本アルプスの美しい山々を眺めながら過ごされたのでしょうか。

この写真を撮影して松本城をあとにします。

 

松本城公園の基本情報

名称 国宝松本城
所在地 長野県松本市丸の内4番1号
電話番号 0263-32-2902
開場日 年末(12月29日から31日)を除き無休
開場時間 8:30~17:00(最終入場は16:30まで)、時期によって変動あり
料金 天守(本丸庭園内)のみ有料、大人700円、小中学校300円
駐車場 あり
アクセス JR篠ノ井線 松本駅から徒歩20分 長野自動車道 松本ICから国道158号松本市街地方面へ向かい約3.5km(約20分)
HPアドレス https://www.matsumoto-castle.jp/access

 

城下町松本の見どころ

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中町通り

中町通りは白壁と黒なまこの土蔵が立ち並び、時代をさかのぼったかのような風景が広がります。白と黒が織りなす町並みに安らぎや懐かしさを覚えます。城下町ならではの雰囲気を感じられる地区でもあります。松本の名産品やお土産などを販売するお店が立ち並ぶので信州のお土産を買うにはもってこいの場所ではないでしょうか?

中町通りの一本南には人形店が軒を連ねる高砂(たかさご)通りもあり、この界隈は歩いてこそ風情が楽しめる通りです。

 

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松本市美術館

松本城の近くには松本市美術館があります。

水玉模様で有名な松本市出身の芸術家・草間彌生の作品展示のほか上條信山や田村一男などの展示室があり、非常に常設展が充実しています。玄関横には草間彌生の作品《幻の華》を野外展示しています。草間彌生の水玉模様の世界に触れたり、松本の美しい風景を舞台とした絵画を見たりすることができますよ。

松本市美術館の基本情報

名称 松本市美術館
所在地 長野県松本市中央4-2-22
電話番号 0263-39-7400
休刊日 月曜日(祝日の場合は次の最初の平日)、 年末年始(12月29日~1月2日)
開館時間 9:00~17:00(入場は16:30まで)
料金 大人410円(団体:310円) 大学生・高校生200円(団体:100円)
駐車場 あり
アクセス JR篠ノ井線 松本駅から徒歩12分 長野自動車道 松本ICから車で15分
HPアドレス http://matsumoto-artmuse.jp/

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